[激闘ノルマンディ](序盤の)主役はイギリス軍!

モントゴメリーは、グッドウッド作戦に関して発表するさいに、あまりに楽観的なものの言い方をした。アイゼンハワーらSHAEF(引用者注:連合軍遠征軍総司令部)の首脳部は、彼が突破作戦を考えていると思いこんだ。だが作戦は不首尾に終わり、彼らはひどく立腹した。とくに、モントゴメリーが作戦の目標について、ドイツ軍を足止めし、ブラッドリーが攻撃しやすくすることだったと抗弁したので、彼らはいっそう怒りを募らせた。(「地図で読む世界の歴史 ノルマンディー上陸作戦」 P123-124より引用)

はじめに
 本ゲームの原題は「COBRA」ですが、第1ターンは7/18から、つまり「グッドウッド作戦」からはじまるのです。カーン東部に集められた機甲師団、イギリス軍にだけ補給ポイントが最初から3ポイントある等々の事を考えれば、次のような考えが浮かぶのは自然だと思います。


じゃあ、グッドウッド作戦でモントゴメリーが本気出せばどうなったの?


 というわけで、ここでは序盤のイギリス軍について考えていきます。ちなみに歴史上のグッドウッド作戦はわずか3日(このゲームで言えばわずか1ターン)で失敗に終わりました。w-)……




ぱっと初期配置をみて思ったこと
初期配置でのイギリス軍戦区の問題点は

1 ユニット(増援)の少なさ
2 狭い攻勢地点(ドイツ軍の対応がしやすい)
3 カーン周辺には怖い怖いお兄さんたち(SS第1,12装甲師団、第101SS独立重装甲大隊、第21装甲師団等々)がたくさんいる(笑)

が挙げられます(これは歴史上からも明らかですね)。
というわけで上記の対策を考えてみると……

 まず1に関して、これは(イギリス軍側から見て)右翼にいる4個機甲旅団(2個機甲師団相当)を左翼に回して兵力不足を補います。
 
 2と3に関してですが、攻勢地点は狭いと言っても平地であり、地形効果が得にくく、防御側不利という感じがします(カーン周辺には河が流れており、ここでは防御戦が引けそうですが)。また、たしかにドイツの装甲師団は脅威ですが、殴り合いはこちらが有利です。なぜなら連合軍には、無限とも言える補充があるからです!(連合軍は条件さえ満たせば、1ターンに補充できるユニット数に制限がありません(1ターンに1ステップのみという制限はあります))。

第1ターンのイギリス軍の行動について考える
英第3歩兵師団は後退しない
 第1ターンのドイツ軍戦闘フェイズで、ドイツ軍が英第3歩兵師団に攻撃を仕掛けてくるかもしれませんが(グレイブライン氏の作戦研究記事より)、ここはすべてステップロスで耐えます。戦闘比3:1の防御側最大損失は2なので、全滅することはありません。

右翼にいる機甲旅団を左翼(カーン東部)に向かわせる
上記で考えたように、右翼にいる機甲旅団をすべてカーン東部に向かわせます。

とにかく損害をおそれず攻撃
これは、イギリス軍だけでなくアメリカ軍にも共通しますね。

うーん、おおざっぱな方針を述べただけで終わってしまった。次はプレイ例を載せます。

以下余談
 今回ははじめに「地図で読む世界の歴史」のグッドウッド作戦に関する部分をちょっとだけ引用してみたのですが、モントゴメリーって結構楽観的な人物なんですね。そういえば、マーケット・ガーデンでも楽観的な予測をもとに攻勢作戦発動して、結局目標達成できなかったし(あ、「9割」成功だったか(笑))。DAKとの戦いでは、かなり慎重に事を進めていた人物なだけに、石橋を叩いて渡る慎重派というイメージがあるんだけど。1944年以降は違うのかなぁ?
by sperling | 2008-01-13 22:57 | ウォーゲーム
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